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【パラノマサイト】考察と解釈:真エンディングプレイ後ネタバレあり

【パラノマサイト】考察と解釈:真エンディングプレイ後ネタバレあり ゲーム全般
ゲーム全般

『パラノマサイト FILE 23 本所七不思議』の考察記事です。
パラノマサイトではほとんどのことが回収され謎は解けますが、一部はっきりしない部分もあります。
それについて自分なりに考え解釈したものです。

冒頭と本編序盤のプレイ日記、感想記事も書きました。

中でも一番書きたかったのはこの考察記事!!!

熱のままに書き殴っております。

この記事には重要なネタバレが含まれております。というより全てがそうです。未プレイの方はブラウザバックを強くお勧めいたします。

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灯野あやめの出自について

根島によると、篠の生まれ変わりがあの時の赤ん坊=アヤメちゃんということだけど、
私は津詰やミヲちゃんの言うとおり、篠は子供を産んだあとにそれが引き金となって亡くなってしまったのではないかと考えています。
根拠は、

  • 根島の人物リストに『ある出来事がきっかけに篠の容態は悪化』と書いてあること
  • 何度も失敗しているがなぜか成功(成功時に特別なことはしていないのに)
  • ミヲちゃんはいつも正しいこと
  • 根島の考え方、性格

です。

ある出来事=妊娠?その時の根島の考え方

容態が悪化したある出来事とは妊娠だったのではないか。
蘇りの秘術を4度も失敗し、失意の中にあった根島。その時に赤ん坊に“気づいた”のは、それが、赤ん坊を篠の生まれ変わりなんだと信じるようになった瞬間だったのではないかと考えます。

なぜ根島自身嬉しくもないそんな考えに至ったかというと、
根島は妊娠、出産して亡くなった篠を見て、自分のせいだと感じていたのではないでしょうか。
自分との子供を産んだせいで亡くなったのであれば、そう考えてしまうんじゃないかと想像します。
そして産まれてきた子供のことも憎んだはずです。

これは根拠の一つである『根島の考え方』でもありますが……
彼は篠のことを人として本当に愛していたのでしょうか?
彼自身は愛していたと思っていると思いますが、
橋の上で篠への愛を語る根島の言葉を聞いて、私が篠の立場なら、そんなのは愛情じゃねぇ!と思ってしまいます。
彼は始めから自分自身のことしか見えていなかった。篠はいつも優しくて天使みたいで、自分に愛情を注いでくれ癒してくれたというようなことを根島は言っていました。
それは、自分に施してくれる篠が好きだった、ということではないでしょうか。
だから篠が転生したと思い込んでいる子供に対しても、『自分に何もしてくれないからこれは篠じゃない』と捉えています。

もちろん彼にも情はあり、色々としてくれる篠に対して感謝はあったと思います。かなり依存もしていたでしょう。
そんな関係性で篠が出産して亡くなったら、根島は途轍もない罪悪感と自責の念を抱くのではないでしょうか。


篠は元々体が弱かったのにも関わらず、妊娠しました。
籍を入れてなかったようですが、その理由に関しての記述はなかったので、今で言う授かり婚(婚じゃないけど)のようなもので、計画的ではなく出来てしまったのでは…
それが原因で亡くなってしまったのなら、根島は罪悪感を持ちながらも彼の性格上、自分は悪くないと現実逃避をしてもおかしくないと思います。
その現実逃避が、4度目の儀式のあと、効果が見られず絶望していた時に始まった妄想なんじゃないかと。

この現実逃避は篠が自分のせいで亡くなったことだけではなく、
4人もを儀式に使用したことに対しての現実逃避でもありそうです。
篠が亡くなった後に心の拠り所にしていた黒魔術を、どうしても『失敗』と思って生きてはいけなかったのではないでしょうか。

カゲノ
カゲノ

今で言うと様々な陰謀論に染まってしまう高齢者みたいなものかなぁ。
寂しさが原因でハマりこんでしまって、大事にしていた家族との縁も切れたりして。
陰謀論が原因で家族の縁も切れたのに、その陰謀論が嘘だったなんて絶対信じたくない。
だから更に深みへハマる…みたいな。

ミヲはほとんどナカゴシレベル

ミヲちゃんはほぼ最初からプレイヤーの存在に気づいていて、しかもプレイヤーが大体何を出来るのかっていうのも分かってるんですよね。
そして、プレイヤーがどうにかしてくれるというのも分かってます。
ほとんどナカゴシくらい全体を把握しているようにも見えます。


ミヲはナカゴシが発掘した子で、ゲーム内の現実世界の中では一番ナカゴシに近い能力を持っており、ナカゴシの次元に近い人と言えます。
ゲーム中でもミヲちゃんが間違っていることはほぼなく、推理面で間違えていても、その場で訂正されるくらいのことであり
エピソードを跨いでプレイヤーのミスリードになるようなことをミヲちゃんは言いません。
そのミヲちゃんが黒魔術をはっきりと否定し、心霊にもルールがある、と黒魔術で赤ん坊として生まれ変わらせるなんて無理だとほとんど言い切っています。
ミヲちゃんが言っていることが間違っているとはちょっと思えないです、私。

黒魔術で転生ももし可能なのであれば、次作でも黒魔術関連のことが起こるのではないでしょうか。
あのミヲちゃんさえ分からなかった黒魔術というものが本当に存在するのであれば、このゲームとしてはしっかりとそれについて言及し解明する必要があると思います。

灯野あやめは自分の出自に気付いていた?

あやめちゃんは実の親が根島かもしれないことは可能性として少しは感じていたのではないか、と私は思っています。
これ根拠としては、正直ちゃんとしたものはなくて……
あやめちゃんがあの性格になったことは、

  • 両親が産みの親ではないことを知りながら親からは何も教えられなかったこと
  • 津詰が家庭を大切にしていなかったこと
  • 両親が離婚したこと

にあると思っています。
自分の親は本当の親ではないのに自分を育てていて、父親が育児を放棄しているのも両親が離婚したのも全ては自分のせいだと感じながら育ってきたと思います。
父親が愛情をくれないのは本当の子供ではないことが理由なのかもしれないし、母親にとって自分は夫婦の仲を壊した存在でもある。
母親が愛情を注いでくれても、それは本物なのか?と常に疑って真っ直ぐには受け取れなかったでしょう。


そんな育ち方をしたあやめちゃん。
彼女は自分の出自に関して特に何も感じておらず、ケロッとした風に振る舞ってはいますが、
あやめちゃんの今の性格そのものが、彼女が出自を気にしてずっと悩んでおり、辛い思いをしてきたことを表していると思います。

そのあやめちゃんがあの橋の上、もしくは根島に人質に取られた後に初めて自分の本当の出自を知ったのであれば、その動揺がどこかに現れるのではないかと思います。
更に自暴自棄になるとか、更に人に対して冷たくなるとか。
しかし彼女はそれまで通りに見えます。

なのであやめちゃんが元々根島事件に関係していることに自身で薄々気付いていた根拠は、あやめちゃんの性格なら……という推測です。
それに彼女、とても頭が良いしね。

確信を持ったのは呪詛珠が反応したからではないか

あやめが一番気にしていることは自分の出自について
これは間違いないと思います。
葛飾北斎を蘇らせたいのだって、それが原因で悩んでいる時に支えられていたからという理由です。


彼女は自分自身を大切にできていません。自分なんてどうなってもいいと思っています。
もちろん根島の人質になったのは怖かったと思います。命の危険を感じたら怖いと感じるのは生き物として当然です。
しかし、彼女が自分の出自について、根島に何も聞かないということが果たして出来るでしょうか?
それを聞いてしまったがために根島から何かされる可能性は十分ありますが、それでも根島に聞きたいと思うのではないでしょうか。
だって橋の上でほとんどのことを聞いてしまっていますから。


この質問が「私はあなたの子供なの?」だとしたら、根島は「違う」と答えるでしょう。
根島は自分の子供だということを信じたくないから(←これについては最初に語りましたが)
「違う(お前は篠の生まれ変わりだから)」
と言うでしょうから、これはあやめちゃんにとっては『隠し事をした』ということになるんじゃないか?と考えました。


あやめちゃんは自分が篠の生まれ変わりだという橋の上での根島の話を信じる性格だとは思えませんし(不思議な話とか信じなそう。だからこそ呪詛珠も並垣に試させて実際に見て本物だと思えたんじゃないか)、
あやめちゃんは橋の上にいる段階から、ほぼ確信は持っていたでしょう。


ですが、あやめちゃんは本人も言っていた通り、根島を嵌めるつもりで質問したわけではなく、それを質問して根島が答えた後にたまたま呪詛珠が反応したのではないでしょうか。
根島があやめをどう思ってるかなんて、あやめにとってはどうでもよかったのだと思います。

カゲノ
カゲノ

でも津詰があやめをどう思っていたか、ということは、あやめちゃんずっと気にしていたんだよね。辛い。

黒魔術の転生かどうかの答え

どちらにしてもこれ、あやめちゃんの(育ての)母親に聞いたら答えが出るような気がします。
父親である津詰は子育てにほとんど関わっていなかったようなので分からないかもしれませんが、
母親は引き取った子供が何ヶ月くらいなのかを病院なんかで結構正確な数字を聞いていると思うんで、それと事件の起こった日(は分からなくても行方不明になった日)なんかを照らし合わせたら、篠の子供なのか生まれ変わりの可能性が高いのか分かりそうです。

カゲノ
カゲノ

というか、私は篠の子供だとは思ってるけど、
そもそも本当に根島の子供だったのかは怪しいなと思ってるよ……
その辺り全てへの現実逃避の可能性もあるよね……

でもね、津詰はきっとそれを元嫁に聞くこともしないよね。
そんなことは関係なくて、彼にとっては自分の娘でしかないから
母親はどんな人か分からないけど、きっと津詰と同じように思ってるんじゃないかな。

カゲノ
カゲノ

そもそもトゥルーエンドでは黒魔術のことも誰も知らないか……それはそれでなんか悲しい

     

白石美智代の事故について

ここが本当に分からないというか、もし裏設定がないのだとしたらちょっと都合が良すぎないかな?と思う部分です。
あやめは白石の事故に同乗したこと、お守りを手に入れたことは偶然だと言っていました。
そして言い方やその発言をした時の状況などを考えても、あやめは偶然だと本気で思っているようです。
何なら、あやめは何も知らない様子でした。

でも、事故の様子を聞くと、並垣はとんでもないスピードでブレーキも踏んでいなかったし、なぜかあやめは見に行ってなぜかお守りを拾ってしかもその後捨てずに持っています。

これ全てが偶然というのはちょっと……

セイマンの精神が現代にいるように、アシノの精神もどこかにいるというのなら、この並垣とあやめの謎の行動も理解できるのですが、その描写はどこにもなし。
本当はこの設定もあったけど削ったんじゃないかなー?とか思ったりします。

あやめのクズポイントは主にこの事故のところなんですが、(他は呪詛珠を持っている状態なので影響があったと考えることもできる)
私があやめをクズと思いきれないのはこの事故の件はストーリーに出てきていることだけが真実なのか?というモヤモヤがあるからです。

案内人の正体について

これはほぼ確定でナカゴシでしょう。
最後に追加される資料、File23が根拠というかあれはもう答えですよね。

ここは私、全く予想してなくて、そもそもプレイ中に案内人とナカゴシのことを深く考えたことすらなかったので、最後にちゃんと「そうだったのかー!」となれました。

ナカゴシは警察の心霊対策室の室長。
このナカゴシを室長に据えているということは、国がナカゴシの案内人的能力を認知しているということですよね。
ナカゴシはシンタイの初代室長ではなく、資料にも”現在の室長は”と書かれており、
代々、公安活動を行なっていた一族の人らしい。

元シンタイの津詰も、ミヲちゃんも、ナカゴシについては何も知らないそうですが、
何人かは姿を見たことがあると資料には書かれていたので、肉体を持った実在する人物である可能性が高そうです。

警察上層部はシンタイが出来てナカゴシ一族が室長に選ばれた全ての過程を知っているはずです。
そしてそのシンタイ設置前には、オカルト系の大事件が起きたからこそ、シンタイが出来たのではないでしょうか。

何作か出した後に、その大事件を是非ゲームにしてほしいですね。

カゲノ
カゲノ

ああ見えて正義感の塊ですよね、ナカゴシ。
あんな能力を持っているなら、裏で山ほど悪いことが出来そうですが、警察に真面目に協力しているなんて。

最後に

以上、そんなに考察にもなっていない、完全なる私の個人的な解釈でした。

そこは絶対に間違っているぞ!というところがあれば、Twitter(X)なんかで指摘してくださると大喜びします。

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