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葬送のフリーレンのことを語りたい【殴り書き! 第1回】

葬送のフリーレンのことを語りたい【殴り書き! 第1回】 雑記
雑記

急に始めてみた殴り書きシリーズ。
記念すべきなのかどうかは分かりませんが、第一回目です。

殴り書きシリーズについて

私は何かを見たりプレイしたりした時に熱い気持ちが込み上げてくると、
いてもたってもいられなくなってそのままメモアプリを開き凄い勢いで文章を打ちます。
ブログに載せようと思って書くこともありますが、基本的にはただ自分の想いをどこかにぶつけたいだけです。
しかし、実際にそれをブログに載せるためには情報を付け足したり、文章を整えたりする必要があります。
それを面倒くさがって、想いをぶつけた文章はそのままメモアプリに蓄積されていくことのなんと多いことか。
もうそれも公開してやろうではないか!雑記ブログを名乗っているのだから!
とヤケクソ心で生まれたのが殴り書きシリーズです。
そのため、読みにくかったり何言ってるか分からない部分もあると思いますが、スーッと読み飛ばしてもらえたら助かります。


一覧はこちら→殴り書き! 雑記シリーズ

今回はアニメ版の葬送のフリーレンについて。
原作を読んでいない奴の戯言として聞いてください。私の想いを。

アニメ版、葬送のフリーレンシーズン1のネタバレを含みますのでお気をつけください。

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“葬送の”フリーレン

まず凄いなと思ったのがタイトルである『葬送のフリーレン』という言葉が出てくるタイミングです。

このセリフが出てくるまで、タイトルに『葬送の』と付いているのは
フリーレンがエルフ族のため、接した人々みんなを見送ることになってしまうためかと思っていました。
だって最初はそういうシーンばかりだったじゃないですか。
ヒンメルの死からフリーレンにとっての人の死に対しての想いが変化していく…
それを追っていくストーリーだから、『葬送のフリーレン』なのだと。

これもまた正解ではあると思うのですが、
『葬送のフリーレン』の言葉の出所はまさかの敵側だった……
魔族を数多く倒しているから、倒されている側から付けられたふたつ名が『葬送のフリーレン』だったわけです。

ここで『葬送』はダブルミーニングだった、ということに視聴者は気付くことになります。
その気づかせるタイミングが、最初でもなく最後でもなくとても絶妙で微妙でもあるタイミング。
何か来る…!とか身構えるはずもないタイミング。

勇者一行の一員だしフリーレンは強いんだろうなぁと分かってはいるけども、
めちゃくちゃつえーーーー!ということが判明するのと同時にタイトルの回収もしていくという鳥肌ものの展開で
私はここで「これは最後まで見たい」と思いました。

フリーレンの心と連動する描写

1話で勇者ヒンメルが亡くなります。
原作も知らず見始めたばかりの私にとって、ヒンメルは知らない人です。

勇者が亡くなってから始まるストーリーって凄いな…という感動はありましたが、
亡くなったこと自体にはもちろんそこまで気持ちは揺さぶられません。

しかし最新話まで見た今これを見たらどうか?と考えると、そりゃもう泣く自信ありますよ。
おそらくほとんどの視聴者の方が、画面の中の人々と同じように悲しむのではないでしょうか。

『葬送のフリーレン』は!!!
この悲しく感動もさせられるシーンを!!!
1話に持ってくることによって!!!
ほぼ無(初見に限る)にしたわけですよ!!!

まずその勇気が凄い。
このシーンで一山作れるにも関わらず、これを小さな丘にした勇気、すごい。

でもこの物語にはこのやり方が最適です。
なぜなら、これがエルフであるフリーレンの感情そのものなのですから。

我々は物語を追うごとに、ヒンメルの人となりを知っていくことになります。
ヒンメルだけではなく、ヒンメルに対しての人々の気持ちも同時に知っていきます。

特に、フリーレンのヒンメルに対する気持ちを知っていくことになります。

フリーレン自身が、自分の気持ちに気付く過程と同じように、私達もそれを知っていくことになるんですよね。

カゲノ
カゲノ

フリーレンは元々優しい人でしたが、自分の中の他者に対する気持ちに気付けていなかったのだと思います。我々とは時間の概念が違うから。

     

フリーレンとヒンメルは恋愛関係であるのか

なんてナンセンスなことを言っているんだ自分は。

このストーリーにおいて、恋愛感情なのかどうなのかということを考えること自体がナンセンス。
そう分かっていながらも時にふと考えてしまうのが愚かな人間……

まず私は、この二人の間にある感情は恋愛なの?友情なの?仲間意識?何?
という関係性が大好物です。

カゲノ
カゲノ

ナルホドくんとマヨイちゃんみたいな関係。尊い。

フリーレンとヒンメルはこれに該当すると思いますが、
この二人の場合はヒンメル側の気持ちとフリーレン側の気持ちにも差がありそうな気がします。

ヒンメルはフリーレンのことが好きなのかどうか

これは、非常に恋愛感情に近いものを持っていた、と捉えることができる描写が多いと思います。

フリーレンが子供にスカートを捲られて、自分も見たかったとめちゃくちゃ怒るヒンメル。
跪き指輪をフリーレンの指に嵌めプレゼントするヒンメル。

私はこの2つの描写で、あぁヒンメルはフリーレンに対して特別な感情を抱いていたんだなと捉えました。

しかし「好き」という感情というのはグラデーションがあるもの。
例えば夫婦であればそれぞれの夫婦でこのグラデーションの位置というのは違うものだと思います。

時間を長く共にすると、恋愛感情を持っていた相手に対して、
信頼や情が生まれてくるものです。
そして家族のように思い、「好き」の形というのは日々変わるものだと思います。

ヒンメルは確かにフリーレンに恋愛感情のようなものを持っていたが、
大切な仲間でもあり、自分の感情を押し付ける気も、フリーレンに応えて貰おうとすることもしなかった
ということなんじゃないかなと感じました。

「諦めた」とも違って、そもそもヒンメルには、フリーレンとの未来を描くことよりも今しなければならないことがたくさんあって
ただ短い人生の中の旅を、仲間やフリーレンと穏やかに楽しく過ごすことを自然と選択していたのでしょう。

そして、年老いて再会した時にはフリーレンのルックスは高齢の人間であるヒンメルから見ると子供のように見えるだろうし、
この時にはヒンメルにとってフリーレンは、大事な仲間であり、過去に恋した人という認識になっていたんじゃないかと思います。

また、もう一つ感じているのは、
ヒンメルはフリーレンの気持ちにも気づいていたんじゃないかということです。
ヒンメルはフリーレン自身よりもフリーレンの気持ちを知っていたように思います。

     

フリーレンのヒンメルに対しての気持ち

本題はこっちだと思います。

ヒンメルは回想シーンの中でフリーレンへの気持ちを隠そうとはしていません。
しかしフリーレンは当時それに気づいていなかった…というよりも、そういったことに全く興味がないためそもそも気づく気づかないの問題ですらなかった
というように見えました。

エルフは生殖本能が薄い、と作中で説明されており
他人に対して人間と同じような気持ちを持つことはそもそもはないのでしょう。

ですが今のフリーレンはどうでしょうね。

私が気になるのは、
ヒンメルはフリーレンに恋をしていた、という描写が段々と増えていることです。

先ほど『フリーレンの心と連動する描写』にも書きましたが、
この作品はフリーレンが自分の中の感情や他人に対する想いに気づいていく物語であり、それを見せられているのだと私は思っていますので
ヒンメルとフリーレンの「これは恋愛ではないの?」というような描写が増えるというのは、ヒンメルが自分に対して抱いていた気持ちと、フリーレン自身がヒンメルに向けていた気持ちの両方に気づいていっているという風に捉えることもできるんじゃないかと思うのです。

ヒンメルのことを知りたい、と思う気持ちって、どこからくるんでしょうか?
その相手が他の誰でもなく、ヒンメルだったのはなぜなんでしょう。

そりゃあ、それほどにヒンメルという人間は出来ていると思いますし、勇者ですから特別な人であり、フリーレンに大きな影響を与えた人だと思います。

でも「知りたい」と思い、そのために旅をすることは、側から見ればそれは恋と呼べると思いますけどね。

ヒンメルから貰った指輪を失くしたと言うフリーレンを見て、フェルンは顔を青ざめさせるような驚いていて悲しそうな顔をしていました。
そして即座に「手伝います!見つかるまで出発を待ってもらいましょう」と声をかけます。
フェルンは二人の特別な関係性に気づいていて、フリーレンの本当の気持ちにも気づいていて、そしてそれを当然のように自然に受け入れているんだなと感じた描写でした。

だからこそ、聞いてすぐに焦り、そしてそのすぐ後に指輪のデザインの花言葉(久遠の愛情)をフリーレンに伝えます。
この説明は、その指輪はヒンメルがフリーレンに特別な感情を持って渡したプレゼントだ(だから絶対に探し出さないと)ということを伝えるため以外に考えられません。

そんな特別なプレゼントだということを聞かせるということは、そのような特別なものだと知ればフリーレンはその指輪を更に大切に思うだろう、と分かっているということになります。

女性同士でこういった会話があるということは、基本的には『相手は好きな人である』ということは絶対条件です。

カゲノ
カゲノ

好きな人以外から、恋人同士で送り合うデザインの指輪をもらって、それを”特別に”大事にしようと思う人ってほぼいないに等しいからね……

フェルンも同じ女性としてフリーレンの気持ちに共感し寄り添っているのだと感じました。

しかしそれを自身で認識する必要は全くないですけどね。
大切な人には変わりがないので。
二人は恋愛関係として付き合っているよりも濃密な関係だったと思いますし、お互いに大切に思っていたことは十分にお互いが分かっているようですし。

でもフリーレンもヒンメルに対して特別な感情を持っていた(或いは今は持っている)と考えると
これかなり切ないことになるんですよね。

ヒンメルは人間で、長い時間をフリーレンと一緒に過ごし、恋をしていましたが
ヒンメルの人生の最後にはフリーレンに対する恋愛感情はほとんど無くなっているように見えました。
それよりも、フリーレンという人自体の方が特別で、彼女らとの思い出の方が特別。
そうやって穏やかに命を終えていったわけですが

フリーレンが自分の気持ちに気づくのがヒンメルが亡くなった後で、これから更にそれが訪れるのだとしたら、
フリーレンは人生の終わりに近づくにつれて、グラデーションの中の恋愛感情の幅が大きくなってしまうんじゃないか…と。

ヒンメル側の恋愛感情のマックス期は旅の途中。
フリーレン側の恋愛感情のマックス期はヒンメルが亡くなった後。
だとしたらちょっと切ないですよねこれ。

カゲノ
カゲノ

私だったら亡くなった後にどんどん好きになっちゃって苦しんでしまうよ……いや彼女らは苦しまずむしろ幸福に美しく消化するんだと思うけど、
こちら側の人間のリアルで考えると切ない話だよな。