私が大好きな精油の一つ、『マジョラム』。
「安全性・多機能・ブレンドしやすさ・価格」の4拍子が揃う精油は限られ、マジョラムはその代表格です。
マジョラム精油は、甘さと落ち着きを兼ね備えたハーブ系の香りで、心をやさしく包み込んでくれる癒しのアロマ。
ゆったり甘くて、それでいて爽やかさもある深い香りを嗅ぐと、心の芯から癒されて、ふわふわと浮遊しているような気持ちになれます。
ただ、ラベンダーなどのメジャーな香りと違って、マジョラムと聞いてどんな香りか思い当たる人はそう多くないと思います。

精油を買ってみようと思って最初の5本の中におそらくマジョラムは入りませんよね。
メジャーではないですが、個人的には癖も少なくて使いやすく、とっても良い匂いだと思うので
かなりオススメの精油。
私自身、惚れ込んでからは、毎日のセルフケアに欠かせない存在になっています。
この記事では、マジョラム精油の効能・おすすめの使い方・ブレンド例・注意点まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
マジョラムとは?精油の基本プロフィール


マジョラム精油は、心身のリラックスや血行促進など多くの効果があることで知られています。
マジョラム精油(スイートマジョラム)は、シソ科の多年草であるスイートマジョラム(学名:Origanum majorana)の葉や花から抽出されるエッセンシャルオイルです。
古代ギリシャやローマでは「幸福の象徴」とされ、香油や薬草として重宝されてきました。
抽出部位:葉・花
抽出方法:水蒸気蒸留法
香りの系統:ハーブ系(やや甘くやさしい)
- テルピネン‐4‐オール型(地中海沿岸産に多い)—鎮静・抗菌に優れる
- リナロール型(エジプト産に多い)—フローラル系でより甘い香調
香りの特徴と心理的作用(どんな人に向いている?)
マジョラム精油の香りは、
- 甘さを含んだ落ち着いたハーブの香り
- ラベンダーよりもやや重厚で、穏やか
緊張や寂しさ、不安感をそっと包み込んでくれるような安心感があり、特にこんな人におすすめ:
- 在宅ワークでオン/オフの切替が苦手な人
- 夜勤明けで自律神経が乱れがちな人
- 常に気を張っていて、なかなかリラックスできない人
- 孤独感を感じやすい人
- 神経が高ぶって眠れない人
マジョラム精油の主な効能【リラックス・血行促進など】
精神面への作用
- 不安・緊張の緩和
- ストレスによる過緊張をほぐす
- 安眠・リラクゼーション促進
身体面への作用
- 血行促進(冷え・肩こりの緩和)
- 筋肉の緊張をほぐす
- 胃腸の働きを助ける(消化促進)
- 咳や気管支炎の緩和
マジョラム精油が際立つ 5 つのポイント
観点 | マジョラム精油の強み | 他の代表的精油との比較 |
---|---|---|
低刺激・低感作リスク | テルピネン-4-オール/サビネンハイドレート主体で、皮膚感作報告は少なく、柑橘系のような光毒性もない。 肌にそのまま塗る製品でも“濃度1.7 %以内”なら安全圏とされています。 ⇢ キャリアオイル10 mlに対して1〜2滴程度が目安 | ティートゥリーも低刺激だが、酸化劣化でアレルゲン増加。ベルガモットは光毒性。 |
“鎮静+筋弛緩+消化促進”の多機能性 | 自律神経バランス調整、胃腸の痙攣緩和、筋肉のこわばり緩和を1本でカバー。 | ラベンダーは鎮静◎だが消化作用は弱い。ペパーミントは消化◎だが鎮静性は低い。 |
香りの汎用性とブレンド相性 | 甘く柔らかいハーバル調で、柑橘・ウッディ・フローラルのいずれとも調和。トップ~ベースをつなぐ“ブリッジ役”。 | ローズやイランイランは個性が強く、ブレンドを選ぶ。 |
コストと入手性 | 地中海産を中心に安定供給。価格が手頃で“日常使い”しやすい。 | ネロリ、ローズオットー等は高価。 |
参考文献
IFRA Standards 51st Amendment – Marjoram Herb Oil(PDF)
日常での使い方(芳香浴、トリートメント、ブレンド例)


芳香浴(ディフューザーやティッシュに垂らす)
- 夜寝る前のリラックスタイムに
- 日中の心の切り替えにも◎
トリートメントオイル
キャリアオイル10mlにマジョラム精油1〜2滴を加えて、
- 肩や首のマッサージに
- 生理前のお腹や腰回りのケアに
ブレンド例(夜用アロマスプレー)
- 無水エタノール5ml
- 精製水45ml
- マジョラム精油2滴+ラベンダー2滴+フランキンセンス1滴
他の精油との相性・おすすめブレンド
マジョラムは香りのバランスを取りやすく、他の精油とも相性が良いです。
ブレンドの“つなぎ役”としても優秀。以下は目的別におすすめのブレンド例です。
目的 | ブレンド例 |
---|---|
安眠・リラックス | マジョラム+ラベンダー+ベチバー |
冷え対策 | マジョラム+クラリセージ+ゼラニウム |
メンタルケア | マジョラム+フランキンセンス+マンダリン |
実際に使ってみた感想(不眠対策ブレンド/PMS対策など)
筆者は眠れなくてつらい時に、
- マジョラム+ラベンダー+ベチバーのブレンド
をよく使います。
ディフューザーで香らせることが多いですが、旅行中にも眠れなくなると困るので、持ち運び可能なアロマストーンに仕込んで持っていきます。
\ 旅行に便利な持ち運び可能なアロマストーン/


マジョラム+ラベンダー+ベチバーは私にとって欠かせないブレンド。
スーッと気持ちと体が緩み、無い時よりも圧倒的に寝やすくなります。
なかなか眠れない日が続いた時に本当に助かったので、この3つの精油はどれも大好きなのですが
単体の香りで一番幸せになれるのが『マジョラム』です。
また、生理前のお腹や腰の違和感には、
- ホホバオイル10ml+マジョラム1滴+クラリセージ1滴のトリートメントオイル
をお風呂上がりに塗布。楽になり、気持ちも落ち着きました。
逆に、マジョラムは生理中の使用はおすすめできません。



人によっては生理痛がひどくなることも……
こんな人におすすめ!マジョラムの魅力まとめ
- 一人の時間に癒しを感じたい
- リラックスが苦手・頑張りすぎてしまう
- 自律神経を整えたい
- 睡眠の質を上げたい
- 女性特有の不調(PMS)をやさしくケアしたい
やさしさと深さのある香りを求める方には、ぜひ一度使ってみてほしい一本です。
マジョラム精油の豆知識
- 古今東西の民間伝承
- 古代エジプトではミイラにマジョラムの花輪を捧げて冥界の旅を守ったと伝えられます古代ギリシャ・ローマではリウマチ治療や結婚式の花冠など、生活全般で重宝された。ルネサンス期にはポプリや嗅ぎタバコに甘いマジョラムの香りが重宝されました。
- 抗酸化スコアはタイムの約6割
マジョラム精油には抗酸化作用があり、その強さはタイム精油のおよそ6割程度と報告されています。
➤ Mehrez et al. 2023 “Rosemary & Marjoram extracts improve oxidative stability of sunflower oil” Food Chemistry
また、わずか0.1 %前後を植物油に加えると酸化スピードが明確に遅くなるという実験結果²³もあり、手作り美容オイルの保存性アップを狙うときの“隠し味”に使えそうです。
➤ 植物油での酸化抑制試験
- 精油自体に“天然防虫剤”としての研究
マジョラム精油にはチョウ目・コウチュウ目など各種害虫への忌避・殺虫作用が報告されています。
➤ マジョラム精油の化学成分と防虫活性に関するレビュー論文
おすすめのマジョラム精油商品




※香りの好みが分かれる場合があるため、最初は少量サイズの購入がおすすめです。
\あなたの“ホッとする一本”になりますように/
使用上の注意点
マジョラム精油は比較的マイルドで扱いやすい精油ですが、以下の点にご注意ください。
- 妊娠初期の使用は避ける:子宮への刺激があるとされるため。
- 持病や薬を服用している場合は専門家に相談:特に低血圧の方は注意が必要です
- 肌への使用時はパッチテストを行う:肌に合わない場合もあるため、事前にテストを
- 連用による深いリラックス効果
長期間・高濃度を毎晩使うと稀に「朝の低血圧感」が強まることがある。週に1–2回は休香日を作るとよい。 - 服薬中との相互作用
・降圧薬、鎮静薬(例:ベンゾ系)を常用している場合は医師に相談。
・抗血小板薬との併用で理論上作用増強の可能性(エビデンスは限定的)。
基本的には安全性の高い精油ですが、上記に留意して正しく使えば、日常のケアに安心して取り入れられます。
FAQ
よくある質問一覧
精油は医薬品ではなく補完的なセルフケア手段です。