【超入門】精油の使い方と注意点:まず知りたいアロマガイド

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「そもそも精油って何?どう使うの?危なくない?」という初心者のモヤモヤをスッキリ解決するための記事です。

必要なのは“ルールを3つ覚えるだけ”。今日から安全に、気持ちよく始めましょう。

結論(これだけ守ればOK)
  • 飲まない(経口はNG)
  • 必ず薄める(顔0.2–0.5%、体1%前後が目安)
  • 光毒性と酸化に注意(柑橘「圧搾」は日中の肌NG/古い精油は使わない)
目次

精油(エッセンシャルオイル)とは?:1分でわかる基礎

精油(Essential Oil)は、植物の香り成分を抽出した100%天然の濃縮液
香りも作用も強いので、基本は1〜2滴で十分です。

精油(エッセンシャルオイル)とアロマオイルとの違い

  • 精油
    植物名(学名)、抽出部位、抽出法、原産国などが明記。100%天然・未希釈
  • アロマオイル/フレグランスオイル
    合成香料や溶剤で希釈された雑貨が多い。香りを楽しむ用途ならOKだが、スキンケアやレシピは“精油”を選ぶのが大前提
見分け方チェック
  • ラベルに学名(例:Lavandula angustifolia)抽出部位抽出法100% pureの表記
  • 成分表示に「香料」「フレグランス」だけの記載は精油ではない可能性
  • 価格が極端に安い・香り名だけの小瓶は要注意

抽出法で変わる“香り・使い勝手”

同じ植物でも抽出法で香りも安全性も変わります

  • 水蒸気蒸留(Steam Distillation)
    多くのハーブ&花。スキンケアにも使いやすい。香りはクリアで持続中程度。
    例:ラベンダー、ティートゥリー、ゼラニウム
  • 圧搾・コールドプレス(Cold Press)
    柑橘の果皮。生搾り感のあるジューシーな香り。ただし光毒性(フロクマリン)に注意。日中の露光部は避ける
    例:レモン、グレープフルーツ、ベルガモット
  • 溶剤抽出/アブソリュート(Absolute)
    デリケートな花から。濃厚で官能的な香り、微量の溶剤残留の可能性。肌は低濃度で
    例:ジャスミン、ローズ(アブソリュート)
  • CO₂抽出(超臨界)
    成分の幅が広く“生っぽい香り”に近い。重めでコクが出ることも。ブレンドの厚み付けに◎。

用語メモ光毒性=圧搾の柑橘に含まれる成分が紫外線で肌トラブルを起こす性質。夜用・布用中心に。

柑橘の注意点(光毒性)

ベルガモットは「FCF(=フロクマリン除去)」表記
レモン/ライムは“蒸留(distilled)”を選ぶと日中の肌でも比較的安心
“圧搾(cold pressed)”は夜用・布用が基本です。

最初に知っておく“安全の三原則”

  1. 経口はしない:食品のレモンと精油は別物。飲用は専門家指導がない限り避けましょう。
  2. 希釈する:肌に使うときはキャリアオイル等で薄めてください(目安は下表)。
  3. 光毒性&酸化:柑橘“圧搾”は紫外線×皮膚で反応することがあります。日中の露出部は避ける/蒸留版はOKのものも。古い精油は酸化して刺激になります。
やってはいけないNG例

原液を広範囲に塗る/毎日長時間焚きっぱなし/ペットや乳幼児の顔周りに直接噴霧/目や粘膜、傷口には直接つけない(強い刺激や炎症の恐れ)。

5分でできる!はじめての使い方4選

1) 芳香浴(器具なし“マグカップ法”)

耐熱カップに熱湯を注ぎ、
精油1–2滴。デスク脇で10分。

  • 仕事前:スイートオレンジ1+ローズマリー1
  • 就寝前:ラベンダー2

蒸留レモンは光毒性成分が少なく日中の空間使いにも安心度が高め。

熱湯の蒸気でのやけどに注意。机を離れて置く/小児・ペットの手が届かない位置に

2) ルーム&リネンスプレー 50mL(約0.6%)

  • 無水エタノール 5mL+精製水 45mL+精油6滴
  • よく振って、カーテンや寝具に軽く1〜2プッシュ(目立たない場所で色落ちテスト)
    例:スイートオレンジ3+ラベンダー2+ゼラニウム1

※色落ちテスト/火気厳禁/ペットは別室+換気/顔まわりへ直接噴霧しない

3) バスミルク(1回分)

  • 無香料バスミルク(または液体ソープ)小さじ1精油2〜4滴をよく混ぜてから浴槽へ。
    例:ラベンダー2+フランキンセンス1(リラックス)

4) トリートメントオイル 10mL(約1%)

  • ホホバオイル 10mL+精油2滴
    例:ラベンダー1+マジョラム1(肩・首のコリに)

初めて使う精油は前腕内側で24時間パッチテスト。赤み・かゆみが出たら使用を中止。

ペットがいる部屋では換気を徹底。猫・小動物は使用を控えるのが無難。

失敗しない“最初の2〜5本”

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本数精油得意なこと
まずは2本ラベンダー/スイートオレンジ安眠・リラックス/気分転換・万人受け
5本セット+ペパーミント(清涼感)/ティートゥリー(清潔ケア)/マンダリン(非光毒性・やさしい柑橘)リフレッシュ・清涼感/清潔ケア/洗いたての清潔感

※柑橘は圧搾=夜&布用蒸留=日中の応用もしやすい

ブレンドのコツ:香りの設計図「ノート」の考え方

ノート揮発の速さと残り方で分ける香りの階層。

  • トップ(〜1時間)最初に香る。レモン、グレープフルーツ、ペパーミント
  • ミドル(2〜4時間)香りの“本体”。ラベンダー、ゼラニウム、マジョラム、ローズマリー
  • ベース(4時間〜)余韻とコク。フランキンセンス、シダーウッド、ベチバー、パチュリ

配合の黄金比

  • 3:2:1(トップ:ミドル:ベース) … バランス型(まずはこれ)
  • 2:3:1 … ミドル厚めで香水っぽく
  • 4:3:1 … トップ強めで空間&朝向き

よくあるトラブルと調整

  • 軽すぎて消える → ベース1滴追加(フランキンセンス等)
  • 重くてこもる → トップ1滴追加(蒸留レモン等)
  • 角が立つ → ラベンダー/パルマローザで丸み

用語メモフィクセイティブ=香りの持続を助けるベース系素材(樹脂・ウッディ)。

希釈“かんたん早見表”(1滴≈0.05mL)

総量0.5%1%2%
5 mL1/2滴(実質1滴を10mLで作成→半量使用)1滴2滴
10 mL1滴2滴4滴
30 mL3滴6滴12滴
50 mL5滴10滴20滴
100 mL10滴20滴40滴

顔は0.2–0.5%、体は1%前後、敏感肌や子どもはさらに薄く。

子ども・妊娠・ペットの注意点(クイック表)

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対象使い方の目安注意点
乳幼児(〜3歳)芳香浴のみ・短時間肌塗布は基本NG。換気徹底。
子ども(4–12歳)0.25–0.5%刺激系(ミント/スパイス)は少量で。
妊娠中芳香浴中心初期は慎重。肌は低濃度のみ。
ペット別室退避・短時間猫・鳥・小動物は使用回避が無難。
柑橘「圧搾」布・夜用に日中の露出部の肌NG(光毒性)。

猫・小動物・鳥は“使用回避”が無難。犬は換気+短時間+逃げ場を確保し、ティーツリー等の使用・塗布は家庭では避けること。

保管と期限

  • 遮光・密閉・冷暗所(使用後すぐキャップ)
  • 柑橘(圧搾)は目安1年、ウッディ/樹脂系は2〜3年
  • 酸化臭(酸っぱい/刺激的)を感じたら処分

よくある質問(FAQ)

お風呂に入れるなら何滴?

1回2〜4滴。敏感肌は少なめに。圧搾柑橘は夜に(入浴後の紫外線リスク対策)。

服やカーテンは変色しない?

素材によってはシミの可能性。目立たない所でテストしてから。

どのくらい香りは残る?

トップ(柑橘)は30分〜1時間、ミドルは2〜4時間、ベースはさらに長く。

ディフューザーは何分くらい?

15〜30分で一度止め、換気。焚きっぱなしは避ける。

飲んでもOKな“食品グレード”なら?

表示があっても自己判断での経口はNG。精油と食品は別物です。

初心者に向くディフューザーは?

水あり(超音波)は扱いやすく静か、ネブライザー(原液霧化)は香りが濃く上級者向け。
選ぶ基準は①清掃のしやすさ②自動オフ③噴霧量調整④静音性。
家電量販店や大手雑貨店で入手しやすい超音波タイプが選びやすいです。

用語ミニ辞典

  • キャリアオイル:精油を薄めるための植物油(ホホバ、スイートアーモンド等)
  • ノート:香りの立ち上がり速度(トップ/ミドル/ベース)
  • 光毒性:圧搾柑橘などが紫外線で皮膚反応を起こす性質
  • パッチテスト:前腕内側に低濃度で24時間の確認

関連読みもの(次の一歩)

まとめ

  • 飲まない・薄める・光毒性と酸化に注意の3原則で安全に。
  • まずはラベンダー+柑橘1本から。
  • 5分レシピで、今日から“気持ちいい香りのある暮らし”をスタートしましょう!

持病がある方・通院中/服薬中の方・既往症のある方は、使用前に医師へ相談してください。

参考・出典

  • AEAJ|アロマテラピーとは:安全に楽しむために
     妊娠中・高齢者・既往歴など「注意すべき対象者」と基本禁忌(原液×・飲用×・火気×)。日本アロマ環境協会
     
  • 消費者庁 消費者安全調査委員会「一葉 第16号(2025/3/27)」
     「原液は必ず薄める」「光毒性に注意」など、皮膚障害事故の注意喚起(PDF)。内閣府

     
  • AEAJメディア|アロマの基本的な使い方
     コットン/ハンカチに1〜2滴、ディフューザーの基本、初心者向けの使い方まとめ。sense of AROMA(公益社団法人 日本アロマ環境協会)
  • AEAJ|トリートメントの手順(1滴=約0.05 mLの目安)
     希釈計算・滴数の根拠に。日本アロマ環境協会
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